『軽箱4灯化・バルカンビーム砲移植計画』
プロジェクターヘッド&イカリングへの野望が実現できずに、
軽箱(けっぱこ)君のヘッドライトをリフレクター化して
過ごしていましたが、イカリングをつけたいという願望が日に日に増し、
悶々と過ごす毎日をおくっていましたが、
ネットでいろいろと情報を仕入れていたところ、
たしか関東の方のサイトだったと記憶していますが、
JZS16アリストに、F50シーマのバルカンビームを移植した
詳細な記事を掲載しているサイトをみつけました。
バルカンビームの寸法をきっちりと記載されていましたので、読み進めると、
バルカンの直径は145mmで奥行きが150mmと書いてありました。
単純な@ichihiroはフーガのプロジェクターよりも10mm短い!
20mmはあかんけど、10mmぐらいなら
根性でどうにかなりそうな気がしたので、とりあえず現物合わせで・・・
ということでいつもお世話になっている某オクでリサーチ開始して、
よさげなブツを発見し“ポチっとな”し、数日後にブツが手元にやってきました。
何年か前よりF50シーマバルカンのレプリカなる物を
某オクでよく見かけるようになりましたが、
シーマ純正バルカンにはリング部に“ MULTI-LENS MADE IN GERMANY ”と
しっかり刻印が打ってあります。
レプリカはシーマ純正と形・寸法等そっくりですが、刻印がありません。
ハロゲン電球仕様で販売されていますが、配光などはどうなのでしょう。
話がずれてしまいましたね、元に戻します。
F50シーマのバルカンの現物を手にしてみると、結構でかいです。
手元にある軽箱君純正ヘッドライト高さを計測したら
133mmしかありません。バルカンは145mmm。
ということは、12mm大きい・・・
って、単純に比べた卓上だけの数字で、実際にはライトハウジングの中に
バルカンのハウジングが入るのだから
約20mmほどの差を考えなくてはいけないことになりますね。
車体側ヘッドライトの上部は、どうなっていたかな?
ヘッドライトを外して上部を覗いて確認すると・・・空洞です。
空間があり障害物はありませんので、多少ハウジングからはみ出しても
ヘッドライトを取付けることさえ出来れば、問題なさそうですよ。
軽箱君純正ヘッドライトを殻割し、バラバラにしてハウジング本体を切開して
バルカンの位置を決めをし、バルカンを固定するステーを制作し
バルカンをハウジングに納め取付けました。
光軸調整もできるように仕掛けを作り取付け完了。
と記事を書くとこれだけですが、あれやこれやで結構な時間が掛りました。
F50シーマのバルカンはLOWビームだけですので、
HI側を用意しなくてはいけません。
他車種の純正でHI/LOW出来るバイキセノンタイプを探しましたが、
どの車種の純正も結構大きくて、バルカンを据付けたハウジングの
残りのスペースには、入りそうもありません。
で目をつけたのが、リフレクタータイプのヘッドライトの電球部に取付けて、
プロジェクター化する凡用タイプのバイキセノンプロジェクターです。
これならHI/LOW切替えできますし、イカリングも最初から付いています。
さっそく取寄せ現物を合わせてみると、ぎりぎりですが納まりました。
ステーを制作し調整出来るように仕掛けを作って、装着できました。
切刻んだハウジングとバルカン・バイキセノンを後ろから覆うように、
FRPでハウジングの後ろ側を作り込んで、ハウジングと一体化し
ハウジング自体が、あまり大きくならない様に作り込んでいきました。
インナーパネルもFRPで制作し、マッドブラックを吹付けて塗装し
いい感じにハウジング側が出来上がってきました。
寸法上バルカンの上部が突き出てしまい、半目上になってしまったので、
寸法を確認するとバルカンの外径とほぼ同じです。これはいけますね。
イカリングの発色もあわせたかったのですが、手元に届いて点灯してみないと
発色がわかりませんのでとりあえず、BMW用CCFLイカリングを購入。
届いたらバルカンの上に被せるように取付けて、点灯試験を実行。
発色のばらつきがありますが、念願だったイカリングの取付け完了です。
別工程で磨いていたヘッドライトのレンズとハウジングを
合体させ接合部をヒートガンで暖めて、戻してあげれば完成です。
もちろん雨漏り対策も施しましたよ。
左右のライトを完成させて点灯試験も行い、ライト側は完成品になりましたが、
本体側にこの『軽箱4灯化・バルカンビーム砲移植計画』の難所がありまして、
はたしてこのバルカンを移植したライトハウジングが車体に取付け出来るのか?
という大問題があります。
我家の旧規格最後の軽箱君にはボンネットがありません。
フロントウインドウ=車体の最前面でありますので、
いまどきの軽箱の様に、ボンネットがある造りにはなっていないのですね。
ということはスペースがほとんど無いということになります。
室内側から覗いても、ヘッドライトの裏の車体側の部分はごちゃごちゃしてて、
よく判りませんので、ヘッドライト裏の鉄板に穴を開けてくり抜いて
確認してみないと、取付け出来る?出来無い?の判断できませんので、
とりあえずボデー側を開口してみることにしました。
まず運転席側を開口してみると・・・
ブレーキのマスターバックがどんとすわっています。
ライトユニットが当たりそうな感じもしますが、
ななんとかクリア出来そうな隙間もあります。
助手席側は、エアコンのレシーバタンクがもろにあってこのままでは
取付け出来ない状態ですよ・・・
室内側に戻って、確認するとレシーバタンクにステーが付いていて、
固定されています。止めているボルトを外して指で“つんつん”すると、
動きますので、止めてる位置を変更してあげればなんとかなりそうです。
ヘッドライトを取付けして、当たらない所でステーを止めてクリアしました。
開口した箇所がそのままでは、雨水がもろに浸入してきますので、
FRPで型を作成し、貼り付けてしっかりコーキングして
しっかりと雨漏り対策しています。
配線は4灯化になるので、新たに配線図を引き直して配線し、
ライトのスイッチから取出した信号をリレーにて制御しています。
凡用バイキセノンは、プロジェクターの中にリフレクター板を
制御する電磁石が入っていて、LOWの時はリフレクター板が
起き上がっていて光をカットして対向車が眩しくないようになっています。
HI側のスイッチが入るとリフレクター板が倒れて、
光をカットしないで、遠くを照らす仕組みになっています。
中華製の安価なブツですが、なかなか考えていますよね。
フォグスイッチに配線してLOW側で4灯同時点灯出来る
ようにしています。ヘッドライトとフォグランプ的な感じですね。
4つのイカリングはイグニションが、ONになったら点灯するようにして
デイランプ化していますよ。
『軽箱4灯化・バルカンビーム砲移植計画』ですが、構想から1年、
制作開始から完成に至るまで、8ヶ月程も掛りましたが、
51エブリィでF50シーマバルカンをLOWビームで使用している他車を
軽箱君に搭載して8年ほど経過しましたが、まだ見ていません。
SHOPにお願いして見積ってもらっても、びっくりするような金額の
見積書が届きそうですし、こんなに面倒な仕事を引き受けてくれる
SHOPってあるのでしょうか?
自作で制作しないと実現化は、難しそうですよね。
そう思い自分でやるしかないと、実行に移しましたけど、
達成感は半端なかったです \ (^o^) /
イカリングを軽箱君に取付けたい!というそれだけの思いから
始まったヘッドライトのカスタムですが、
最終的にはF50シーマのバルカンまで搭載し、
プロジェクター4灯になってしまいました。
軽箱君のフロント周りが、目ぢからの強いインパクトのある
顔つきになったと思います。
バルカンが明るく均一に夜道を照らしてくれて、ルックスにも貢献してくれて
念願だったイカリングも取付け出来ましたので、大満足しております。